(1)病名と目的:ポリープ型病変・平坦陥凹型病変の内視鏡的切除(治療・診断)
ポリープは大きくなり癌化することがあります。小さいのに既に癌化しているポリープ型病変も存在しています。また 最初から平坦・凹んだ病変(早期癌の芽)も存在しています。
病変部を内視鏡的に完全に切除することによって、治療するとともに組織の病理(顕微鏡)検査を行います。切除した病変部のなかに癌細胞が出来ていないか(もぐっていないか)を調べます。ポリペクトミーにより早期癌を治療して、ポリープからの発癌を予防します。
(2)検査・治療法:当院では通常の大腸内視鏡検査において、同時に ポリペクトミーを施行しております。
診断と治療を同時に行います。
病変部が発見されると、通常観察に加えて色素観察・拡大観察を併用、病変部の性状(悪性か良性か、悪性と
したらもぐっていないか等)を調べます。
そして治療対象となる病変部はできるだけその時点で 内視鏡的に切除して病理(顕微鏡)検査に回します。(ただし、治療対象の病変であっても、病変の大きさ・部位によっては入院治療が必要な場合もあり、
同日のポリペクトミー施行いたしません。)
(ポリペクトミーの必要のないポリープは切除いたしません。)
なお、ポリペクトミーをより潤滑に行うため鎮痛剤・鎮静剤を使用いたします ので、治療終了後は止血剤の
点滴ならびに 約1時間のベッド安静の上、 ご帰宅いただきます。
(3)合併症・偶発症:ポリペクトミーに伴う事態
1: 出血(術中・術後):特に術後出血は1~%におこる頻度の高い合併症です。
病変部切除後クリップ装着等によりかなり防ぐことができますが、術後は安静を守っていただくことが大切です。
出血は再度内視鏡的に止血することが可能ですが、場合によっては病院に紹介・入院していただく必要があります
2: 穿孔:極めて稀な合併症ですが、小さな傷のときは内視鏡的に クリップでとめますが、大きな傷のときは
開腹手術が必要となります。いずれの場合も入院していただきます。
3: 予測不能の事態